【解説】非認知能力「レジリエンス」を育てる支え方とは?声かけやサポートで子どもの立ち直る力を養う!
2026.08.21
非認知能力の1つとして注目を集めている、レジリエンス。このレジリエンスは保護者の声かけやサポートで育み、高めていくことができる。今回は前回に引き続き、専門家の岐部智恵子先生に解説していただき、ケース別の対応方法を紹介する。
Kids Well-being Vol.01掲載記事を一部抜粋・再編集したダイジェスト版
1.日常でレジリエンスを育む
日常生活の小さなトラブル、どんな声かけをすればいい?
2.トラブルの中でレジリエンスを高める
子どもの「困った!」「なんだかつらい」、どんなサポートをすればいい?
2.子どもの危機にレジエンスを支える
子どもが直面する大きな危機、どんなふうに向き合えばいい?
日常でレジリエンスを育む
日常生活の小さなトラブル、どんな声かけをすればいい?
ミルクをこぼすような小さな失敗をしてしまった

「運んでくれようとしたんだね。ありがとう!」とプロセスに着目
親が余裕がない時は、子どもの小さな失敗でもついイラッとしてしまいがち。ただそこで叱ってしまうと、失敗を恐れるようになってしまうため、まずは「お手伝いしようとしてくれてありがとう」と、その気持ちやプロセスを認めてあげよう。さらにそこから、こぼさないように持つ工夫などにつなげることで、失敗から学びを得て次の挑戦へと生かす材料にもなる。
友達に声をかけるのが苦手でもじもじしている

「『おはよう』からやってみよう」とスモールステップを提示
子どもが周りの子に声をかけられずに悩んでいるときは、「まずは『おはよう』から声をかけてみようか」とスモールステップを提示しよう。それがうまくいったら、「遊具で遊んでいる時に一緒に遊んでみる」など、次のステップを示してあげる。もしうまくいかずに帰宅した時は、「心の中では言ってたよね」と小さな一歩をほめてあげると、次は頑張ろうという気持ちにつながる。
トラブルの中でレジリエンスを高める
子どもの「困った!」「なんだかつらい」、どんなサポートをすればいい?
友達とうまくいかなくてしょんぼりしている

本人が気づかない「今の状況」や「本人の良いところ」を伝える
子どもは「今」しか見えないので、「前もけんかしたことあったけど、仲直りできたよね」と、親が俯瞰する視点を伝えてあげよう。また「〇〇ちゃんのこういうところ好きだな」と、その子の強みや良いところを伝えることで、「自分にも良いところはある」と思えて前を向く勇気につながる。
習い事が上達しなくて挫折を感じている

わが子だけの良さ・頑張りを親が見つけて伝えてあげよう
習い事では才能や習熟度の優劣が見えやすく、親も子もそこに目を向けがち。他の子と比べて上達しないと落ち込む子どもに対しては、「毎日練習を続けられるなんてすごいね」「最初の頃よりもこれだけ上達したよ」と、異なる評価軸を示すことで、親だけに見えるその子の良さ・頑張りを伝えてあげよう。
子どもの危機にレジエンスを支える
子どもが直面する大きな危機、どんなふうに向き合えばいい?
頑張ってきた受験に落ちてしまった

子どもの自己決定を大切にプロセスを学びの経験にする
受験は子どもにとって大きな困難であり、強いストレスを感じがち。まずは、その根本に自己決定があるかということが大切だ。自分で決めたことなら、どういう結果であれ、頑張ってきたプロセスを「学びの経験」にするためのサポートを。親が俯瞰する視点を持ち、「これがあなたのすべてじゃない」「この経験が将来必ず役に立つ」と伝えてあげることも大切だ。
大きな災害やパンデミックなど非日常な困難に遭っている

いつもの生活の小さな習慣を続けて子どものアイデンティティーを守る
大きな災害では環境が大きく変化するが、だからこそ「小さな日常」を継続させることで、子どものストレスを軽減することが可能だ。例えば「朝いつもの時間に起きる」「“おはよう/おやすみ”の挨拶をする」など、小さくても災害前の日常とつながりをつくろう。「状況が変わっても、自分は自分なんだ」と思えることが、立ち直るための土台となっていく。
岐部智恵子先生

桐蔭横浜大学現代教養学環教授。一般社団法人日本ポジティブ教育協会理事。お茶の水女子大学大学院博士後期課程人間文化創成科学研究科修了、博士(人文科学)。イーストロンドン大学大学院応用ポジティブ心理学修士課程修了。専門は発達精神病理学、ポジティブ心理学。
文/藤城明子
※この記事は、Kids Well-being Vol.01掲載記事より一部抜粋したダイジェスト版です。
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Kids Well-being VOL.1(2026年春号)より転載
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