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『SL大樹』とは、都心からアクセスのしやすい、日光・鬼怒川エリアを走る蒸気機関車。
SLが現役だった昭和時代に運行されていた車体を使用し、石炭を燃料にした蒸気で走る、本物の蒸気機関車だ。
「ポッポーーー!!」と大きく響く汽笛の音、シュッシュッと吹き出される煙、石炭の燃える香りといった五感への刺激や、地域の人との温かい交流などは、日常を離れ、楽しい思い出を作ることはもちろん、子どもの“非認知能力”を高める体験にもなると言われている。
今回は、テレビやSNSでも大人気の現役保育士てぃ先生が、Kids Well-being読者ファミリーと一緒にSL大樹を体験!
SL大樹の旅のどんなところが“非認知能力”を伸ばしてくれるのか、また、旅の中でどんな声がけや接し方をしたらいいのか、そのポイントを教えてもらった。

SL大樹の起点となるのは、東武鉄道の下今市駅。
都内からは、新宿もしくは浅草から、スペーシアXやリバティなどの特急列車で約1時間40分で行くことができる。
昭和の雰囲気を再現したレトロな駅の構内には、『SL展示館』や『SL機関庫』を近くで見学できる広場が併設されている。
1階には、触って遊べるSLや客車の遊具や、家族連れにも優しい休憩スペースが。
子どもたちはさっそく、おもちゃの石炭をスコップですくい、遊具の炉に何度もくべて大はしゃぎ!
2階には展示スペースがあり、SLと沿線を再現したジオラマや、クイズ形式のパネルなどを展示。
楽しみながらSLの仕組みに触れあうことができる場所だ。
外の広場に出ると、SLを実際に点検・整備する『SL機関庫』と、SLを方向転換させるための『転車台』が。
煙を吐いてスタンバイ中のSLを見学すると、乗る前の期待感もUP!
「大人が教えたいこと」ではなく「子どもが知りたいこと」を伝えよう
見るだけの展示ではなく、自分で手を動かしながら石炭を入れたりして遊べるのは、子どもが興味を持ちやすくていいですね。
大人が「見なさい」「聞きなさい」と言うと、子どもはかえって興味を失ってしまうもの。
まずは子どもが好きなように、自分のペースで遊んだりパネルをめくったりする時間を作るのがおすすめです。
そして、「これ何?」と興味を持ったときだけ、「SLってこういう仕組みで動くんだって」と教えてあげて。
「大人が教えたいこと」ではなく、「子どもが知りたいこと」を伝えることで、子どもの探究心がUPしますよ。
いよいよSL大樹に乗車!
もくもくと煙を上げてホームに入ってくるSLの姿を、子どもたちは興味津々で見つめていた。
「ポーーーーーーッ!!」という大きな汽笛の音にびっくりしてしまった子には、「怖かったね、おっきい音だね」とてぃ先生が優しく声をかけるシーンも。
まずは共感することで、子どもの不安を和らげる
SLならではの汽笛や煙は、子どもたちにとって新鮮な刺激。
子どもによっては、大きな音や煙にびっくりしたり、怖がったりすることもあるかもしれません。
そんなとき、すぐに「大丈夫だよ」と言ってしまうと、子どもは「自分の気持ちをわかってくれない」と思ってしまいます。
まずは「怖かったね、びっくりしたね」と共感してから、「お耳をこうやって塞いだらいいかも」など、怖さや不安を和らげる具体的な提案をしてみると落ち着きやすいですよ。
SL大樹の客車は、全席指定席。ファミリーにはテーブル付きのボックス席がおすすめ。
車窓の外では、場所によって地域の人が手を振ってくれることも。手を振り合うやりとりは楽しくて、心温まるひと時だ。
車内では、日光市観光協会のSL観光アテンダントさんがSLの仕組みや沿線のおすすめ観光情報を生アナウンス。
記念乗車券と手作りのアテンダント通信を1人ひとりに配ってくれて、子どもたちも大喜び!
人の温かい雰囲気が子どもの安心感につながる
SL大樹の車内は、とても温かい雰囲気に包まれているなと感じました。
普段の電車だと「ちゃんと静かに乗らなくちゃダメ」という空気もありますが、ここでは乗った瞬間から子どもたちがリラックスできていた気がします。
SL観光アテンダントさんたちが温かいまなざしで出迎えてくれたり、地域の方々が笑顔で手を振ってくれたりすることは、子どもにとって「こういう人もいるんだ」「人ってあったかいんだ」と感じられるきっかけに。
「自分はここにいてもいいんだ」という安心感や、自己肯定感につながる体験にもなるんじゃないでしょうか。
展望車には、乗客が自由に利用できるオープンエアーの展望デッキが。
沿線の風景とともに、風や空気、汽笛の音、煙や石炭の匂いもダイレクトに感じることができる。
SLの速度はゆっくりで、景色もじっくり眺められる。
子どもたちは時折流れてくる煙に目を丸くしたり、民家の近くを走るSLにドキドキしたり、目をキラキラさせて野生の鳥や自然の風景を眺めたりしていた。
子どもが見つけた楽しさを一緒に楽しむ
保育園でもお散歩が大切にされているように、お外では空気の違いや四季の変化など、すべてのことが子どもの学びになります。
SLに乗りながら、煙や石炭の香り、外の風や流れる風景を味わえるのは、いい刺激がたくさんあって、五感と脳の成長につながってるんじゃないかなと思います。
大切なのは、「ほら、あれ見てごらん!」と大人が誘導しすぎないこと。
まず子どものリアクションを待って、子どもが「木だ!」と言ったら「ほんとだ、木がいっぱいだね」と繰り返すだけでOK。
自分が見つけた楽しさにパパ・ママが共感してくれることが、子どもの自信や成長につながります。
SL大樹車内では、キーホルダーなどの記念品のほか、SLを模したおもちゃや、石炭の色をイメージした『黒いアイス』『SL石炭あられ』などのユニークな商品を販売する車内販売も。
車内での会話や遊びも大盛り上がりに!
お土産を車内で楽しむと、さらに特別な体験に!
お出かけ先で買ったお土産を開けるのは、家に帰ってから……となりがちですが、その場で開けても楽しいと思います。
なぜなら、自分が今乗っているSLのグッズを手元でも楽しむというのは、子どもにとって想像力を掻き立てる特別な体験だから。
SL大樹の“ボックス席のテーブル”って、子どもにはそれ自体が面白いし、そこで遊んだお土産にはもっと愛着が湧くはず。
おうちに持って帰った時も、お土産とSLに乗った時の記憶が結びついて、思い出がより色鮮やかになるんじゃないでしょうか。
約35分で、鬼怒川温泉駅に到着!
到着後は、SLの向きを変えるための『転車台』を見学。
目の前で大きな蒸気機関車がぐるりとターンする風景や汽笛によるパフォーマンスは、見ごたえ抜群!
今回は特別企画として、鬼怒川温泉駅の駅長さんに、子どもたちやてぃ先生からの質問に答えてもらった。
「SLと普通の電車はどう違うんですか?」
「駅長さんで一番大変なことって何ですか?」
といった質問に、駅長さんが優しくわかりやすく答えてくれて、子どもたちも満足そうだった。
非日常を体験することで、日常への関心の幅も広がる
SL大樹を体験して、その仕組みを知ることで、SLはもちろん、「じゃあ電車はどうやって動くの?」「車はどうなんだろう?」と、他の乗り物にも興味を持つきっかけになると思います。
非日常のものに触れるからこそ、日常にあるものの不思議にも気づいて、関心の幅が広がるきっかけになるんじゃないかなと、今日の子どもたちを見ていても思いました。
1階の休憩スペースでは飲食も可能。
下今市駅・鬼怒川温泉駅・東武日光駅の売店では、SL大樹の石炭シャベルをイメージしたスコップ型のスプーンで食べる『SL大樹日光埋蔵金弁当(¥1,600・税込)』を販売。
スコップで楽しく駅弁を食べながら、SLの仕組みにも触れられる。
SL乗車前後のランチタイムにおすすめだ。

今回、SL大樹に実際に乗ってみて、「乗るだけで価値がある」と感じました。
大人が「あれを教えよう」「これを身につけさせよう」とがんばらなくても、住んでいる場所から飛び出して、乗っているだけで子どもの脳みそがフルパワーに。
子どもの成長につながるいい刺激がSL大樹にはたくさんあるので、ぜひ親子で一緒に楽しんでほしいです。
僕自身も、本物のSLを今回初めて見たので、図鑑で見るよりもすごく大きく感じて感動しました!
実物を見ないとわからない鉄や石炭のにおい、迫力や魅力があると思うので、子どもたちにもぜひ体験してみてほしいですね。
SL大樹(東武鉄道)
※チケット購入は「トブチケ」がおすすめです
Sponsored by SL大樹(東武鉄道)